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2007年1月 3日 (水)

『武士の一分』

 新宿ジョイシネマにて、フリーデザイナーA氏とともに『武士の一分(ぶしのいちぶん)』観る。この映画は、寅さんシリーズなどで知られる山田洋次監督が木村拓哉を主役に抜擢したことで話題になった作品。

 彼が演じているのは、すでに幕藩体制が安定期を迎えた時代を生きる地方の藩の下級武士という役柄。三十石取りというのが、平成日本の年収に換算すると、いくらぐらいになるのか分からないが、見るからに、夫婦と老いた中間(ちゅうげん)の三人が食べていくのがやっとという感じだった。

 その下級というのがどのくらい下っぱかというと、藩主である殿さまの顔もろくに拝んだことがない、というくらいだ。

 江戸時代の人々の生活に関するわたしの知識は、亡くなった星新一さんの著作によるところが大きい。「殿さまの日」では、平均的な外様大名の日常を、「紙の城」では、幕府に仕える下級武士の生活を、それぞれ、知ることができる。そのどちらに照らしても、この映画の描き出す世界観はズレがない。

 主人公は田舎者で暮らしは貧しいが、夫婦仲はむつまじい。下級武士ではあるが、しかし、自らの家の当主としての威厳は保っている。さらに、お役目大事であるがゆえに、不幸にみまわれてしまう。

 このややこしい役柄を演じきったキムタクを褒めるべきなのか、そのキムタクを使いこなした監督を褒めるべきなのか。いずれにしても、単なる話題作りだけのキャスティングでないことは明らかだ。

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コメント

あれは監督が見事だったと思う。
キムタクから引き出した(もしくは「やらせた」)のはなは並大抵じゃないと思う。
やはり、「できる」監督なんだろうなぁ・・・。

投稿: フリーデザイナA | 2007年1月 7日 (日) 03時45分

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