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2011年4月24日 (日)

ひでおと素子の愛のトークイベント

 フリーデザイナA氏、酢こんぶ氏とともに、JR御茶ノ水駅近くの明治大学アカデミーコモン9階309B教室で開催された「ひでおと素子の愛のトークイベント」を聴きに行く。

 ご出演はもちろん、マンガ家の吾妻ひでお先生と作家の新井素子さんのお二人。

 当日は取材として入ったのだが、事前の同大学サイドの対応は、創立130周年を迎えようという名門の広報がこれかよ、というものだった。残念ながら、こちらの組織内の横の連絡のレベルはギャラクター並みらしい。

 イベントの最中も、進行はヘロヘロだし、マイクには雑音のってるし、プロジェクターへの絵の出し方も見づらいし、無論、それぞれに事情があってのことと思うが、関係者には、今後の改善を望みたい。

 それはともかく、収容人員200名の教室はほぼ満席。おめでたいことだ。

 このトーク中、新井さんのお話の中でもっとも印象深かったのは、以前、編集者から、文章は書き直すにつれて最初の勢いを失ってゆくから、最初から、あまり書き直さなくてもよい文章を書け、と言われたというお話。

 そういう考え方もあるのか。学生時代から愛読している星新一さんの随筆の中にも繰り返し推敲する話が出てくるし、田中公平先生にインタビューさせていただいたときにも、推敲を重ねてよりよい曲を書くのが望ましいというお話しがあった。だから、文章といえば、書き直せば直すほどよくなるものとばかり考えていたので、このお話は意外だった。もっとも、新井さんの文体には、その方が合っているのかもしれないが。新井さんに遅れること数十年、今や、わたしも、自ら紡ぎだした文章を人様にお読みいただく立場になった。この件については、今後も考えてみたい。

 今回のトークを聴いていて、しみじみ思ったのは、吾妻先生は、失踪や自殺未遂、ホームレス生活やアルコール依存症との闘いといったつらい出来事をネタとして作品の中に取り込み、得意の芸風である笑いとして昇華させることによって克服なさったのではないか、ということ。だとすれば、それは、マンガ家・吾妻ひでおの生命力の強靭さを物語っているのではないか。

 トークの最後は、質問コーナー。女性参加者からの「女子高生ウォッチングは、これからも続けられるんですか?」との問いに、吾妻先生、短く「地道に」と応じられていた。

 願わくば、その地道なウォッチングの成果をこれから先も、せいぜい拝読させていただきたいものだ。

写真は、会場入り口の張り紙。
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