« アマギ隊員に会いに行く | トップページ | 長寿の秘法 »

2012年9月 1日 (土)

巨大フジアキコ隊員ごっこ

 東京都現代美術館で開催中の館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技酢こんぶ氏とともに観に行く。

 お昼すぎ、東京メトロ半蔵門線清澄白河駅で下車。あらかじめネットでチケットを入手して行ったのだが、予想に反して待ち時間はゼロ。しかし、いざ入場してみると土曜だけあって結構混んでいる。子どもたちは明日まで夏休みだ。

 「ミニチュアで見る昭和平成の技」というだけあって、館内ではCGが実用化される以前のミニチュアとぬいぐるみによる特撮技術をこれでもかという勢いで紹介している。

 その中でも見られてうれしかったのは、ロケット形態のマグマ大使とウルトラマンのカラータイマー。点滅するしかけは、リレーによるものだそうだ。

 怪獣デザインで知られる成田亨さんのお書きになった文章も掲示してあり、ウルトラマンにツノを生やすことについての批判が書かれているのを読み、ああこれかと思う(^_^;

 さて前半の目玉は、目下ここでしか観られない映像作品「巨神兵東京に現わる」。一見したところ3DCG使っていたり、巨神兵はコマ撮りアニメだとか思ったりした。ところが、いずれも的外れだったことが判明。展示を見ていくと、この作品を撮影した際のメイキングも観られる。

 巨神兵の熱線で融け落ちるビルは熱で溶解する材料を試したものだし、爆発で崩れ落ちるビルのミニチュアの崩し方も今回二パターン考え出されているし、立ち昇るきのこ雲も綿とか使った新手のアイデアだし、一番CGを使っているように見えた空中を舞う火の粉は発泡スチロールの粉をウチワであおいで散らせたものだし。

 中でもおもしろかったのは、巨神兵の動かし方。ぬいぐるみでも操演でもなく、なんと二人羽織。すぐ後ろに動かす人がいて、マスター・スレーブのマニピュレータみたいに人の動きにつれて巨神兵を動かすしかけを編み出したのだ。後ろの動かす係りの人は青い全身タイツを着ていて、後でブルーバック合成で消す。この発想自体が、すごくいい!

 メイキングの中でも語られているとおり、3DCG一切禁止という潔さとこれまでの技術の後追いに頼らないという志が実った結果に思えた。作品本編よりむしろメイキングの方に心躍ったのは、わたしが技術屋出身だからなのか(^_^;

 後半は、おもにリアル世界をミニチュアで表現した技法の紹介。団地のゴミ置き場の扉のチョーツガイとか、民家の雨どいを柱に固定するための金具とかに目がいく(^_^;

 「巨神兵東京に現わる」の一場面を使った、マスク合成の展示もあった。神社の鳥居越しに、別撮りした巨神兵の映像を重ねる技術を分かりやすく紹介してある。これなら、小学生にも原理を理解できるはずだ。

 展示の最後の方には、館長庵野秀明さんの個人的なメモリーともいえるものもあった。『風の谷のナウシカ』の有名なドロドロする巨神兵の動画とか、監督の宮崎駿さんのメモとか。「アンノ寝てばかりいないで、さっさと仕事しろ!」みたいな。朝一で仕事しようと思って自分のデスクに着いて、これがあったらイヤだろーなー(^_^;

 ミニチュアの街並みのセットは数少ない撮影OKのスペースなので、記念写真。

 展示の最後は庵野さんの私物らしきコレクションが並んでおり、会場内にはなかった東映ものやICTものエンタープライズ号まであって微笑ましい。

 たっぷり4時間ほどいただろうか。もう特撮世界に頭まで浸かってお腹一杯状態。途中に休憩のできるスペースがほとんどなかったことだけが、唯一の不満か。かろうじて、トイレと冷水の飲めるウォータークーラーだけはあったけど。

 会場内では展示の紹介をあらかじめ録音された清川元夢さんの声で聴ける音声ガイドもあったのだが、予約で一杯で利用できなかったことだけが唯一の心残りかな。

 あと図録も、紙の冊子だけでなく清川さんの解説ナレーションを収録したCD付きのがあったら絶対買ったと思うぞ。

 とにかく、懐かしく貴重かつ圧倒的な展示であったことはまちがいない。

写真は、ミニチュアのビルの谷間でかねて用意の科特隊ユニフォームTシャツを着て巨大フジアキコ隊員ごっこをするわたし(^_^;
Photo

|

« アマギ隊員に会いに行く | トップページ | 長寿の秘法 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/165037/46952169

この記事へのトラックバック一覧です: 巨大フジアキコ隊員ごっこ:

« アマギ隊員に会いに行く | トップページ | 長寿の秘法 »