高畑勲監督のトークを聴きに行く
埼玉県蕨市で催された第2回蕨市民会館映画祭を観に行く。
今回足を運んだのは、観よう観ようと思いながらもついつい機会を逃していた高畑勲監督作品『かぐや姫の物語』をこの際大きなスクリーンで鑑賞しようというのと、そしてなにより、監督のトークを聴いてみたかったから。
何年か前に読んだ「仕事道楽―スタジオジブリの現場」に、著者の鈴木敏夫さんのジブリ設立以前に高畑勲・宮崎駿両監督の信頼を得るため多くの本を読むエピソードが出てくるなど、お付き合いするのに結構ハードルの高そうな方たちな印象を受けていた。
会場にたどり着いてみると、夏休み中のご家族連れやご年配の方々、若いグループらのお姿が。座席数700あまりのホールは、ほぼ満席。まさに“お年寄りからお子さままで、みんなで楽しめる“映画というわけだ。
二時間あまりの上映が、あっという間に感じられる。月からやって来る団体さんの描写がステキだ。
上映の後は、トークコーナー。原作の『竹取物語』のかぐや姫は何を考えているのか全然わからないが、それをわかる作品に仕上げようとの野心をおもちだったとか。
あと、宣伝のために勝手につけられたキャッチコピー「姫の犯した罪と罰」に迷惑しているというお話しが、おもしろかった。おかげでフランスで上映したときには、地元の子どもたちに質問されて詳しく説明なさったのだとか。同じく映画に携わる仕事であっても、撮っている人たちと宣伝している人たちとの間には、しばらくギャップがありますからね。
トークは、締めの質問コーナーも含めて一時間あまり。立ちっぱなしで話し続けられた監督は、そろそろ80歳を迎えられるそうな。
質問コーナーのやり取りからは、あらためて前述の本の内容が思い出された。ステレオタイプな監督をイメージしコンパクトでカチッとしたコメントを期待して話を聞きに出かけていったインタビュアーの目には、さぞや手ごわい相手に映ることだろう(^_^;
映画祭は、先日飯島敏宏監督への取材で訪ねた町田市のそれと同様、手作りな雰囲気。入場時に手渡されたアンケート用紙に次回上映希望作品を書き込む欄があったので、町田市の映画祭の上映作品でもある飯島監督の『ホームカミング』を挙げておいた。
おまけ。ホールに隣接する城址公園にたたずむ立像。蕨市は、旧中山道の宿場町があった所。現在では日本一小さく、かつ、日本一人口密度の高い街。いわゆる埼玉都民のベッドタウンだ。
上の立像の台座のアップ。戦後間もなくこの地で始められた成年式は全国各地に受け入れられ、その名も成人式へと変わっていった。その中で、国民の祝日「成人の日」が制定されたのだ。
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